「寒くねぇか?疲れてないか?
タクシー乗ろうか?」





絶対、自分が乗りたいだけだ。





だけど、変なとこでケチな洸琉は
自分だけのためにはタクシーを乗りたくないんだろう。





「ふふ、自分が乗りたいくせに~!
私は大丈夫だけど、乗ろうか」





「は?俺は別に歩けるっつーの。
我慢できんだよ!
お前が大丈夫なら歩くぞ」





はぁ、意地っ張りなんだから。





「あ~なんか、寒くなってきたし
急に疲れてきちゃったなぁ~
タクシー乗りたい」





洸琉は「最初からそう言えよ」って言って
タクシーを捕まえていた。





逆に最初から自分が乗りたいって言えばいいのに。