「お前が姫華にそんなことするからだろ。
お前のせいで姫華はずっと
怖い思いしてんだよ、わかるか?てめぇに」





「怖い思い、か。
だからなんだ?
姫華はずっと俺の物だよ。
お前なんかに渡すかよ!」





そう言ってお兄ちゃんは
ポケットから果物ナイフを取り出した。





えっ…何してるの?お兄ちゃん……。





二年前のことが頭から離れない。





やめて。やめてよ、お兄ちゃん…。