「てか、汚すぎだろ」 一緒にゴミ拾いをしていた陸がはぁ、とため息をついた。 それは同感である。 空き缶まではわかるけれど、どうしてこんなにぐちゃぐちゃになるのだろう。 何もかもひっくり返ったような状況に私は目を覆いたくなる。 誰かが酔っ払って棚にぶつかったのか、その中身も落ちてきているし。 「まぁ、でも始めたときよりだいぶ床も見えてきましたし」 後ろでは洗い物をガチャガチャやっている二人と、これでもかっというくらいの空き缶を拾っている音が聞こえる。 「そうだな、あともう少しか」