……俺、咲誇のこと考えてばっかりだな。 調子狂う。 あいつは二度と人を好きにはならねぇだろうし……俺も、もう誰も好きになることはない。 好きになっては、いけないんだ。 『蓮央!!』 くそ、思い出したくないのに……どうして今更出てくるんだよ。 ギリ、と唇を噛むと、鉄の味がした。 思い出したくない。 思い出す度、悲しくなるから。 だから俺は、毎晩こうやって… 喧嘩に繰り出すんだ。