「すみません。
あの時、泉さんの言葉を信じて正解でした。
傷だらけの私を救ってくださったのが泉さんで良かったです。
あなたがいたから私は今こうやって笑っていられます、安心できます。
何度も助けられました。なので泉さんも困った時は私に言ってくださいね。
一番に助けに行きますから。
本当にありがとうございました」
頭を下げる。
感謝してるから。何度でもお礼を言う。
お礼だけじゃ気が済まない。
「頭上げろ」
そう言われ上げると、
ポンっ
「え?」
泉さんの手が私の頭の上に置かれた。
「ありがとな」
目をじっと見る。
「俺を信じてくれて、ついてきてくれてありがとな」
目に涙が滲むのが分かった。
「はいっ」
「ほら、さっさと帰れ」
乱暴に私の涙を拭うと背を向けた。


