落ち着くとゆっくり体を離した。



「もういいのか?」




コクっと頷く。



「そうか」



「ありがとうございました」



「気にするな」



そこでしばし沈黙。




「千鶴、帰るぞ」




「え?」




「千鶴が住んでいたところに。
家族の元に」



「帰れるんですか・・・?」



「あぁ。
卓、用意頼んでもいいか?」



「わかりました。
いつごろの予定で?」




「そうだな・・・。
明日の朝だな。もうお昼も過ぎたことだし」



「わかりました。
直ちに手配してきます。」




「頼んだ」



上川さんはどこかに行ってしまった。