あれ?と思ったその時、手を回していた長髪男子が、なぜか「いててててっ!!」と情けない声を上げる。
そっちを振り向いた私は唖然とした。
胸倉を掴まれていたはずの如月くんが、いつの間にか長髪男子の腕を捻り上げていたから。
「コイツに手出すんじゃねーよ」
今まで聞いたことのない低い声で、彼が言い放った。
私も不良三人組も、口をつぐむ。
こんな時に不謹慎だけど……か、カッコ良すぎる!!
妄想に限りなく近い萌えシーンが目の前で繰り広げられ、私は今度は別の意味で心臓を踊らせていた。
でも、すぐに血相を変えた残りふたりが如月くんに向かっていく。
「……ざけんな、テメェ!」
「やめっ──!」
拳を握って殴り掛かるふたりに、私は息を呑む。
しかし。
如月くんはいとも簡単に身をかわし、カシャン、と眼鏡が落ちたのも構わず反撃する。
「ぐはっ!」
苦しげな声が誰もいない路地裏に響く。
相手を蹴り飛ばし、さらには背負い投げまで繰り出して、あっという間に三人を地面に伏させた。
そっちを振り向いた私は唖然とした。
胸倉を掴まれていたはずの如月くんが、いつの間にか長髪男子の腕を捻り上げていたから。
「コイツに手出すんじゃねーよ」
今まで聞いたことのない低い声で、彼が言い放った。
私も不良三人組も、口をつぐむ。
こんな時に不謹慎だけど……か、カッコ良すぎる!!
妄想に限りなく近い萌えシーンが目の前で繰り広げられ、私は今度は別の意味で心臓を踊らせていた。
でも、すぐに血相を変えた残りふたりが如月くんに向かっていく。
「……ざけんな、テメェ!」
「やめっ──!」
拳を握って殴り掛かるふたりに、私は息を呑む。
しかし。
如月くんはいとも簡単に身をかわし、カシャン、と眼鏡が落ちたのも構わず反撃する。
「ぐはっ!」
苦しげな声が誰もいない路地裏に響く。
相手を蹴り飛ばし、さらには背負い投げまで繰り出して、あっという間に三人を地面に伏させた。



