「──ふぁっ!?」


おかしな声を上げて驚愕していると。


「さすが、わかってんじゃなーい!」

「いてっ」


なぜかキラキラと瞳を輝かせる文ちゃんが、バシッと琉依くんの背中を叩いた。


「あたしはずっと待ってたのよ。菜乃の本当の魅力を見出だしてくれる人を」

「まかせてよ。僕、埋もれたダイヤを見付けるの得意だから」


イシシッと笑い合って意思疎通しているらしいふたりだけど、私はぽかんとしたまま。

よくわかんない……けど、そういえば前も文ちゃんが、ダイヤの原石がどうこう言ってたっけ?


すると、琉依くんが何かを思い付いたように「あっ!」と声を上げた。


「いいこと考えた! ねね、文ちゃん……」


何やら文ちゃんに耳打ちし始め、ふむふむと頷く彼女。

そして、ニヤ~っと笑い合ったふたりはこっちを向く。


「菜乃、第二土曜日って何も予定ないよね。テストも終わるし遊ぼ!」

「文ちゃんも決め付けてるし……」


まぁ予定はないですけどね、たまたま!


ふたりがいったい何を企んでいるのかわからないまま、私は約束を取り付けられてしまった。

何なんだろう、すんごく気になるなぁ……。