漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



言うんじゃなかった……。



「でも、茉弘がワガママ言うなんて珍しいので、少しでも答えてあげたいと思ったんです。」


愛しそうにあたしを見る恭。


胸の奥がじんわり温かくなる。


「……ごめん。ワガママ言って。」


私が赤くなって俯くと、


「あはは!今さらですか?違うよ。嬉しいんです。

もっとワガママ言って?

俺を困らせて?」


恭が、両手であたしの頬を包み込む。



しまった!


恭を説得するのに必死で気付かなかった!


恭、上半身裸じゃん!!


無駄に色っぽくて、目のやり場に困るっ!



「赤くなってきた♪赤くなってきた♪」


恭は楽しそうにあたしの顔を覗き込む。


「うるさいなっ。離れてよっ!服も着て!」


グイグイ恭を押しやろうとする。


「迫って来たのは、茉弘でしょ?」


恭の手が頬を離れて、次は腰に回される。



近いーっ!


近いーっ!!


迫ってなーい!!!



「ミーティングまで時間あるけど、どうする?」


恭の髪があたしに掛かって、恭のシャンプーの香りがする。


上から降ってくる優しく甘い声。。


さっきまでと、喋り方も声も違う。


恭がこうなる時は、"男の人"になる時。