漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



「あたしは仲間じゃないの?」


恭にゆっくりと詰め寄っていく。


「いやっ……そうですけど……」


恭もそれに合わせて、後退りをする。


「煌龍のみんな参加出来るのに、あたしだけ参加出来ないなんて不公平だ。」


「ゆ、百合も参加させませんよ?っていうか、君達女の子が参加するようなイベントでは……」


「女だからってダメなんだ?差別ですか?」


「だ、だからっ……そういうんじゃなくってね?危険な目にあわせたくないって事で……」


あたしはジリジリ恭を追い詰める。



こればかりは、絶対引きませんからっ!



恭は、とうとう壁際まで追い詰められると、観念したかのように両手を上げる。


「……分かりました。ちょっと考えてみますから。」



やったーーーっ!!!



「恭っ!ありがと!!」


あたしは満面の笑みで恭に感謝を伝える。


恭は、一瞬赤くなって、


「ホントその顔ずるいな。」


って悔しそうに右手で口元を隠す。



よしっ!


これで、上手いこと葛原に近付かせないように出来るかも!



達成感と共に一つ違和感を覚える。


「……なんか、恭意外にアッサリだね。」


「えっ。」


「もっと断固反対されるかと思った。」



それを聞いた恭は、眉間に皺を寄せて、


「いや、断固反対ですよ。」


とキッパリ。