「あたしは仲間じゃないの?」
恭にゆっくりと詰め寄っていく。
「いやっ……そうですけど……」
恭もそれに合わせて、後退りをする。
「煌龍のみんな参加出来るのに、あたしだけ参加出来ないなんて不公平だ。」
「ゆ、百合も参加させませんよ?っていうか、君達女の子が参加するようなイベントでは……」
「女だからってダメなんだ?差別ですか?」
「だ、だからっ……そういうんじゃなくってね?危険な目にあわせたくないって事で……」
あたしはジリジリ恭を追い詰める。
こればかりは、絶対引きませんからっ!
恭は、とうとう壁際まで追い詰められると、観念したかのように両手を上げる。
「……分かりました。ちょっと考えてみますから。」
やったーーーっ!!!
「恭っ!ありがと!!」
あたしは満面の笑みで恭に感謝を伝える。
恭は、一瞬赤くなって、
「ホントその顔ずるいな。」
って悔しそうに右手で口元を隠す。
よしっ!
これで、上手いこと葛原に近付かせないように出来るかも!
達成感と共に一つ違和感を覚える。
「……なんか、恭意外にアッサリだね。」
「えっ。」
「もっと断固反対されるかと思った。」
それを聞いた恭は、眉間に皺を寄せて、
「いや、断固反対ですよ。」
とキッパリ。



