漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



次の日の夜。




「ダメに決まってるでしょ」



…………ですよね。



恭が幹部室に入って来るなり、両手を合わせて頼み込んではみたものの……



「で、でもっ……」


「絶対にダメ。」


切れ味抜群にスパッと切り捨てられてます。



ちょっとは、考えれっ!!



「大体、何で大暴走の事を知ってるんですか?今日会議で言おうと思ってたのに……」


「百合さんに聞いた。」


「全く。何でも先にペラペラ喋っちゃうんだから百合は……

聞いたなら尚更危険だって事は分かるでしょ?」


「でも、ルールがあるんでしょ!?大暴走の時は休戦しなくちゃいけないって!」


あたしは必死に食らいつく。



引き下がるもんですかっ!



恭はそれを見て、困った顔で一つ溜め息をつく。


「それでもダメ。ついて来ないに越したことはない。」



そうだった……


恭って、こういう事に関して凄い頭固いんだった。



頭をフル回転させて、何かいい方法がないか考える。


恭は、黙るあたしが納得したと思ったのか、制服を脱いで着替え出す。


「…………のに」


「え?」


「あたしだって煌龍の一員なのに。」


あたしが恭をキッと睨み付けると、一瞬たじろぐ恭。