次の日の夜。
「ダメに決まってるでしょ」
…………ですよね。
恭が幹部室に入って来るなり、両手を合わせて頼み込んではみたものの……
「で、でもっ……」
「絶対にダメ。」
切れ味抜群にスパッと切り捨てられてます。
ちょっとは、考えれっ!!
「大体、何で大暴走の事を知ってるんですか?今日会議で言おうと思ってたのに……」
「百合さんに聞いた。」
「全く。何でも先にペラペラ喋っちゃうんだから百合は……
聞いたなら尚更危険だって事は分かるでしょ?」
「でも、ルールがあるんでしょ!?大暴走の時は休戦しなくちゃいけないって!」
あたしは必死に食らいつく。
引き下がるもんですかっ!
恭はそれを見て、困った顔で一つ溜め息をつく。
「それでもダメ。ついて来ないに越したことはない。」
そうだった……
恭って、こういう事に関して凄い頭固いんだった。
頭をフル回転させて、何かいい方法がないか考える。
恭は、黙るあたしが納得したと思ったのか、制服を脱いで着替え出す。
「…………のに」
「え?」
「あたしだって煌龍の一員なのに。」
あたしが恭をキッと睨み付けると、一瞬たじろぐ恭。



