「ひでぇだろ。」
「え?」
「あいつだよ。
総長の器のかけらもねーだろ。」
先輩は、鼻で笑って総長が戻った道に唾を吐く。
「あいつ超役立たずだからな。総長っつっても名ばっかでよ、うちの族は総長とか無視して適当にやってんだわ。」
先輩の隣にいた男も言う。
いや、それってよ。
暴走族っていうのか?
もはやグループじゃねぇだろ。
個別行動すんならただの不良の溜まり場じゃねぇか。
俺が憧れてた暴走族ってこんなのだっけ?
いきなり不満タラタラなんだけど。
不満と不安でぐるぐるしてる俺に先輩は、
「言っとくけど、うちに入ったからには簡単に族抜け出来ると思うなよ?そん時はどうなるか分かるよな?」
と不適な笑みで釘を指してきた。



