「見てないから。自意識過剰。」


「ははっ!恭言われてやんのっ!茉弘ちゃんは俺を見てたんだよね~?」


「それはない。絶対にない。」


「ぐはぁ!(死)」


「…………」


「分かった。分かったから恭。その目で圧力掛けんの止めて。出て行きますから……はい。出て行きますから。」


そう言って直は、大袈裟に肩を落としながら幹部室を出て行く。


「で?何で見てたんですか?」


「何でもないってばっ。」


そう言うと、恭の手がスルッとあたしに伸びてきて、その手がトンっとあたしの肩を押す。


不意打ちを食らったあたしは、ベッドの上に仰向けで倒れる。


恭はそんなあたしの上に、覆い被さる。


「んっ」


そして、頬にチュッとキスをする。



「言わないと、食うよ?」


ニヤリとする恭。


「!!!!」



体が火照り出し、一気に顔が熱くなる。