漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



「さぁ。茉弘、来い。
こいつらがどうなってもいいのか?ほら。優しくめちゃくちゃにしてやるから」


「……」



こんな時、前のあたしならどうしてたかな?


怯えおののく?


それとも、二人を守れるのならと自分を犠牲にする?



じゃあ、


今のあたしは?



「茉弘ちゃん!!!」



あたしは、葛原の元へと歩き出す。


「おいっ!!!」


太一が腕を掴み、それを制止する。


あたしは、その手にそっと手を置くと、



「大丈夫。信じて」



そう言って、優しくその手を剥がした。



ゆっくりと階段を上る。



「ひひっ。やっと諦めたか。早く来い。俺のものにしてやる」



バカな人。


そして、可哀想な人。


この人は、人を信じる事を知らない。



ようやく階段を上がると、葛原があたしに一歩一歩近寄ってくる。


「来たな。さぁ、どう楽しもうか?」


あたしの首筋から胸までをそっと撫でる葛原。


「ずいぶんと大人しいじゃねぇか。俺のものになる気になったか?」


滝沢もさも楽しそうにその行為を見ている。



「…そうね。あなたのものになってもいいかも」


あたしは、あたしに触れる葛原の腕に頬ずりをする。







「あんたが恭に、勝てたらね」






「ぎゃあっ!!!」



––––––––––カシャーン