漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



「取り乱すな。強くいろ。




お前は、伝説の男、栗山恭の姫だろ?」



あたしの頭に置かれた太一の手は、少し震えていて冷たい。



太一だって、あんな恭を目の前に動揺しないはずがないんだ。


だけど、表面ではこんなにも堂々としている。


「煌龍は、恭だけだと思うなよ?テメーもテメーの弟も俺らが守るっつってんだろ。
恭なら心配すんな。バカみたいに信じてろ」


…太一…


「…口…悪いよ…」


「うっせぇ」



ありがとう。太一。


まだ、目の前の光景を前にすれば身体が震えてるくるよ。


口の中もザラついて、息も苦しい。



だけど、こんな事で取り乱すわけにはいかないよね。



あたしは、煌龍の総長を支える姫なんだから。


例え何があろうと目を逸らさずに、


凛としていなくちゃいけないんだ。






「あははははははは!!!!!」


狂ったように笑い出す葛原。



「よくやった!滝沢!!!見ろっ!俺らの勝ちだ!!!」


「そのようですね。」


「さぁ…終わりにしようぜ?」



葛原と滝沢があたしに視線を向ける。


気持ちの悪い笑顔を浮かべる。