葛原はニヤリと嫌な笑みを見せてくる。
「そうだろ?茉弘。お前が契約を果たさなかったんだ。全部お前のせいだよ?
潤はこれから、次期組長である俺の下で死ぬまで俺の手足となってもらわなきゃな。それが約束だもんな」
腐ってる…
この人は、人の人生をめちゃくちゃにする事を楽しんでいるんだ。
怒りで震える身体を自分じゃどうする事も出来なくて、
爪が食い込むほど握りしめたその手に、意識を向けようと必死だった。
その時、その手に温かな温もりが触れる。
驚いてゆっくりと左右を確認すれば、そこには聖也さんと光輝さんがいて、
手を繋ぐように握ってくれているその手が、二人のものだとすぐに分かった。
聖也さん…光輝さん…
前方では、太一、春馬、直も優しく笑みを向けてくれている。
みんな…
みんなの優しさが、
温もりが、
あたしを守ってくれている。
あたしが、揺れてちゃダメなんだ。
あたしは一人じゃない。
あたしには、みんながいる。
葛原の思い通りになんか、絶対にさせない。
大丈夫。
あたしは、大丈夫だ。



