漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】


「今夜、茉弘にもついてきてもらうつもりでいます」


「…え?…でも、それじゃあ昨日の二の舞にっ…」


恭は、苦しそうな笑みを浮かべると、


「正直、もう二度と茉弘と葛原達を会わせるのはごめんなんですが…」


そう言って、あたしの頭をクシャリと撫でた。


そりゃそうだよね。


捕まれば、あたしは葛原に酷いことをされるわけで。


恭だってそれを気にしながら、あたしを守りながら戦うなんて、自分の持ってる力の半分も出せないはず。


だから、昨日は泣く泣く潤を残して引いたのに。


それなのに、わざわざ敵の陣地にあたしを連れて行くなんて…。


「茉弘は、この日の為に頑張っていたんでしょ?弟君を助けるために、何もかも捨てる覚悟で」


「ちょっと弟君に妬けますね。」と言って、恭は困ったように笑った。


「でも、あたし役に立たないし…むしろ恭達の足手纏いに…っ!」


そう言った所で、恭が指の背で優しくあたしの唇に触れる。


「それでも、茉弘がやり遂げなきゃ意味がない。

茉弘が、弟君を助けるんだ。」


「……っ」


「俺達が、全力でサポートします。」


あぁ…


本当にこの人は、何でいつもこんなにも…。


「ありがとう…恭…」