「今夜、茉弘にもついてきてもらうつもりでいます」
「…え?…でも、それじゃあ昨日の二の舞にっ…」
恭は、苦しそうな笑みを浮かべると、
「正直、もう二度と茉弘と葛原達を会わせるのはごめんなんですが…」
そう言って、あたしの頭をクシャリと撫でた。
そりゃそうだよね。
捕まれば、あたしは葛原に酷いことをされるわけで。
恭だってそれを気にしながら、あたしを守りながら戦うなんて、自分の持ってる力の半分も出せないはず。
だから、昨日は泣く泣く潤を残して引いたのに。
それなのに、わざわざ敵の陣地にあたしを連れて行くなんて…。
「茉弘は、この日の為に頑張っていたんでしょ?弟君を助けるために、何もかも捨てる覚悟で」
「ちょっと弟君に妬けますね。」と言って、恭は困ったように笑った。
「でも、あたし役に立たないし…むしろ恭達の足手纏いに…っ!」
そう言った所で、恭が指の背で優しくあたしの唇に触れる。
「それでも、茉弘がやり遂げなきゃ意味がない。
茉弘が、弟君を助けるんだ。」
「……っ」
「俺達が、全力でサポートします。」
あぁ…
本当にこの人は、何でいつもこんなにも…。
「ありがとう…恭…」



