「茉弘は?自分の役目は何だと思う?」
「……」
自分の役目…か。
あたしは、百合さんに向けていた目を、今度は地面に落とす。
「…なんだろう。あたしの役目って…。
今までそんな事考えたことなかった。だってあたしは、いつかみんなの前から居なくなるって、必ずそれが根底にあって…。だから、なるべくそういう考えはしないようにしてた。煌龍の一員であればあるほど、みんなと離れがたくなるから。それが嫌だったから…。だけど…」
そうか。
今は違うんだ。
あたしが、みんなにとってどういう存在になるか。
それは、あたし次第なんだ。
「茉弘はどうしたいの?足手纏いになるとかそんなの抜きでさ。茉弘は、今どうありたい?」
あたしは…
「あたしも、恭達と一緒に潤を助けたい。
だって、あたし約束した。必ずあたしが潤を助けるって。必ず笑顔を取り戻すって」
そうあたしが答えると、百合さんは満足そうにあたしの頭をポンと撫でる。
「うん。それでいいんじゃない?前にも言ったけどさ、茉弘はしおらしく旦那の帰りを待っていられるような奴じゃないって」
「どうせ、しおらしさの欠片もないですよ。」
口を尖らせるあたしを見て、百合さんはククッと喉を鳴らして笑った。
でも、本当言う通りだ。
あたしは、ここで恭達の無事を祈ってただひたすら待っているなんて出来ない。
何も出来ないし、ただの足手纏いだけど、それでも一緒に戦いたいんだ。
だけど、それじゃこの間の二の舞になる。
それに大の心配性の恭のことだ、そう簡単に納得してはくれないだろう。



