漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



***



「茉弘いいですね?もし、俺らに何かあったら絶対に…」


「分かってるって。恭達を置いて、全力で逃げればいいんでしょ?」


バイクに乗る為にヘルメットを被ろうとするあたしは、その手を止めて眉間に皺を寄せる。



これで何度目だと思ってるんだろ。


相変わらず恭の心配性っぷりは健在だ。


恭は、何度確認してもし足りないといった様子で、何かものを言いた気にあたしを見詰めてくる。


全く恭も潔くないな。


こうする事を承諾したのは恭なのにさ。




––––– 遡ること数時間前。



「–––というわけで、居場所の特定は出来たので、今夜遅くに奇襲をかける予定です」


「分かった。直ぐに無事だった下の奴らにも声を掛けてみる」


「お願いします。そっちの方は春馬と直に任せますね。俺と太一は、聖也の所に声を掛けてみます」


「分かった。じゃあ、今から少し時間を貰うね。集合時間は?」


「23時で。」


「了解。」


そんなやり取りの後、春馬は直とお星さま☆の会議室から出て行った。


残った恭と太一は、深刻そうな顔でまだ何かを話し合っている。