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「茉弘いいですね?もし、俺らに何かあったら絶対に…」
「分かってるって。恭達を置いて、全力で逃げればいいんでしょ?」
バイクに乗る為にヘルメットを被ろうとするあたしは、その手を止めて眉間に皺を寄せる。
これで何度目だと思ってるんだろ。
相変わらず恭の心配性っぷりは健在だ。
恭は、何度確認してもし足りないといった様子で、何かものを言いた気にあたしを見詰めてくる。
全く恭も潔くないな。
こうする事を承諾したのは恭なのにさ。
––––– 遡ること数時間前。
「–––というわけで、居場所の特定は出来たので、今夜遅くに奇襲をかける予定です」
「分かった。直ぐに無事だった下の奴らにも声を掛けてみる」
「お願いします。そっちの方は春馬と直に任せますね。俺と太一は、聖也の所に声を掛けてみます」
「分かった。じゃあ、今から少し時間を貰うね。集合時間は?」
「23時で。」
「了解。」
そんなやり取りの後、春馬は直とお星さま☆の会議室から出て行った。
残った恭と太一は、深刻そうな顔でまだ何かを話し合っている。



