「お願い……。くれぐれも、気を付けて」
そう俯いたあたしの顔を、恭は覗き込みながら一際優しい笑みを浮かべて言う。
「心配入りませんよ。今の俺は、スターをゲットしたマリオ状態なんですから」
「は?……マリオ?」
TPOをわきまえず出てきた某ゲームキャラクターの名前に、思わずすっとんきょうな声が出てしまう。
怪訝な顔で恭を見ると、恭はあたしとは対照的に、
「そう。マリオ」
と言ってニッコリ笑って見せた。
「知らない?マリオがスターを取るとさ、テテテッテテテッテテッテ♪」
……恭が……壊れた。
何か、歌い出したっ!!!
これスター取った時の曲か!!!
ってあたしよく知らないし!
あたしは開いた口が塞がらず、目をパチクリさせていると、恭はぷっと吹き出して、
「要は、無敵ってコト。」
そう言って、またあたしを抱き寄せた。
「今の俺、誰にも負ける気がしないよ。
何でも出来る気がする。ホント無敵。
全部、茉弘の力だ。」
「え?あたし?何で?あたし何にもしてない……」
「何でか、分かんない?」
恭の艶っぽい表情を見て、あたしははっとする。
そして、みるみる顔が熱を持っていく。
……昨日の夜、あたしを抱いたから……?



