漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



「お願い……。くれぐれも、気を付けて」



そう俯いたあたしの顔を、恭は覗き込みながら一際優しい笑みを浮かべて言う。


「心配入りませんよ。今の俺は、スターをゲットしたマリオ状態なんですから」


「は?……マリオ?」


TPOをわきまえず出てきた某ゲームキャラクターの名前に、思わずすっとんきょうな声が出てしまう。


怪訝な顔で恭を見ると、恭はあたしとは対照的に、


「そう。マリオ」


と言ってニッコリ笑って見せた。


「知らない?マリオがスターを取るとさ、テテテッテテテッテテッテ♪」


……恭が……壊れた。


何か、歌い出したっ!!!


これスター取った時の曲か!!!


ってあたしよく知らないし!



あたしは開いた口が塞がらず、目をパチクリさせていると、恭はぷっと吹き出して、


「要は、無敵ってコト。」


そう言って、またあたしを抱き寄せた。


「今の俺、誰にも負ける気がしないよ。
何でも出来る気がする。ホント無敵。

全部、茉弘の力だ。」


「え?あたし?何で?あたし何にもしてない……」


「何でか、分かんない?」


恭の艶っぽい表情を見て、あたしははっとする。


そして、みるみる顔が熱を持っていく。



……昨日の夜、あたしを抱いたから……?