一人になった部屋には、恭の観ていたテレビの音だけが響いていた。
恭が座っていたソファーに、あたしも腰を掛け、パタンと横になる。
「……はぁ」
今日は、本当に色んな事があった。
まさか、潤を置いて葛原から逃げてくることになるなんて……。
あの時と同じだ。
あたしは、また潤に助けられてしまった。
テレビから視線をずらすと、ハンガーに掛けられた潤のダウンがカーテンレールに引っ掛けるように掛かっていた。
きっと恭が掛けてくれたんだろう。
あたしはソファーから立ち上がり、そのダウンの所まで行くと、そっとそれに触れた。
そのダウンは今日の出来事のせいで、所々汚れたり破けたりしている。



