「茉弘。先にシャワーどうぞ」


「はい」と言って、バスタオルをあたしに差し出す恭はやっぱりどことなく嬉しそう。



シ、シシシシシャワー!?!?!?



「い、いいっ!!きっ、恭が先に入って!!」


とバスタオルを突き返す。


「いや……でも……」


と、恭はあたしの服へと視線を移す。


「あ。」


見ると、あたしは見事に泥だらけで、乾いた砂が動く度に床へと落ちるような状態。


そういえば、散々地べたに転がったもんな。


あの倉庫無駄に汚かったし……。


これじゃ恭の部屋が砂だらけになっちゃう。


ううっ。


ここは仕方なく……



「……お先に頂きます。」