漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



「茉弘が鷹牙のスパイだと知って、どれだけの奴等が落胆したか」



近付いてくる冷ややな瞳に、背筋が凍る。



「 茉弘のせいで、どれだけの奴等が傷付いたか」



「……っ」


恭に冷たい眼差しを向けられただけで、こんなにも胸の奥が締め付けられるなんて……。


覚悟していたのに、予想を遥かに上回っていた。


こんなにも、恭に嫌われる事が怖いだなんて。


悲しくて、胸が押し潰されそうになるなんて……。



"茉弘の為に沢山の奴等が傷付いた。"



あたしは、震える手をギュウッと握り締める。


その手にはうっすらと血が滲んでいた。



あたしがスパイになんてならなければ……すぐに鷹牙に戻っていれば……鷹牙が煌龍に奇襲をかける事なんてなかったのに……。


全部……あたしのせいだ。