「あなた達がどう思ってるか知らないけど、あたしはみんなが思ってるような人間じゃないよ。
あたしはあなた達を利用しようとしたの。あなた達なんて、潤の為ならどうなったっていいって思ってた。自分達が幸せになる為なら、あなた達なんでどうでもよかったんだよ」
淡々とそう言うあたしに、みんなは目を剥く。
「でも、それは……!」
「何?それは仕方のない事だって?
バカ言わないでよ。
そんな事言ったら、世の中の悪い事は全部そう言って正当化出来るじゃない」
「……っ」
春馬は、顔をしかめて押し黙る。
ごめんね。春馬……。
「"弟を助ける為に、自分を犠牲にして敵方のスパイになった、健気な女"?
どうやらそれが、あなた達が思うあたしへのイメージみたいだけど。とんだ勘違いね。あなた達の都合のいい妄想だわ。
あたしはそんな悲劇のヒロインなんかじゃない。
私はただ、私利私欲の為に人を利用する最低な女よ」
みんなは、俯き黙ってしまう。
それでいい。
気付いて。
こんな奴、優しい言葉を掛けてやる価値もないんだよ。
呆れて、
軽蔑して、
憎んでくれればいい。
「あたしは、あなた達の仲間でも何でもなかったのよ……」



