「俺はこの二人を止めなくちゃいけないんだ。それが、鷹牙の副総長である俺の責任でもあるから……」
「……っでもっ!!それじゃ、後で潤が何されるかっ……!」
あれだけ葛原に楯突いておいて、葛原が潤を許すはずがない。
きっと、せいぜい裏切り者扱いされて、ひどい目に遭わされるんだ。
潤だって、分かっているはずなのに。
なんで……
「俺は大丈夫」
そう言ってまた、潤は優しく微笑むんだ。
あの時と同じだ。
行かないで。と手を伸ばしても届かない。
まるで、運命がこうと決まっていたかのように、いつだってあたし達兄弟は引き離される。
「栗山っ!」
そう潤が叫ぶと、恭は直ぐさま葛原から離れ、あたしの腕を掴む。
「やっ!恭っ!離して!まだ潤がっ…! 」
潤を見ると、葛原と滝沢の前に立ちはだかって、あたし達を追わせないようにしている。
「だめっ!だめ恭っ!!」
その場を離れたがらないあたしの腕を、引きずるように出口まで引っ張って行く恭。
その力に抗おうとしても、敵うはずがない。
「恭っ!!」
太一達もあたし達の後に続いて出口へと向かう。



