漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】




「俺はこの二人を止めなくちゃいけないんだ。それが、鷹牙の副総長である俺の責任でもあるから……」


「……っでもっ!!それじゃ、後で潤が何されるかっ……!」



あれだけ葛原に楯突いておいて、葛原が潤を許すはずがない。


きっと、せいぜい裏切り者扱いされて、ひどい目に遭わされるんだ。


潤だって、分かっているはずなのに。


なんで……



「俺は大丈夫」



そう言ってまた、潤は優しく微笑むんだ。



あの時と同じだ。



行かないで。と手を伸ばしても届かない。


まるで、運命がこうと決まっていたかのように、いつだってあたし達兄弟は引き離される。



「栗山っ!」



そう潤が叫ぶと、恭は直ぐさま葛原から離れ、あたしの腕を掴む。


「やっ!恭っ!離して!まだ潤がっ…! 」


潤を見ると、葛原と滝沢の前に立ちはだかって、あたし達を追わせないようにしている。


「だめっ!だめ恭っ!!」


その場を離れたがらないあたしの腕を、引きずるように出口まで引っ張って行く恭。


その力に抗おうとしても、敵うはずがない。


「恭っ!!」


太一達もあたし達の後に続いて出口へと向かう。