「……行く。」
「え?」
恭が、被っていた毛布を畳んでいるあたしの顔を覗き込む。
「行こう。もう大丈夫だから。」
「茉弘?本当に無理しなくていいんだよ?」
恭は優しくあたしの肩に手を置く。
あたしは、首を横に振る。
「ちゃんと、みんなに挨拶しなきゃ。
あたし、恭の姫だもん。」
「茉弘……。」
「よっしゃ!!!茉弘ちゃん!偉いっ!!そうと決まれば、俺ら一階に降りてるね!!行こうっ!太一!直!」
春馬達は、軽快な足取りで幹部室を出て行く。
「後で、愚痴ならたっぷり聞いてやるからね♪」
そう言って。百合さんもウインクをしながら出て行く。
恭と二人きり。
恭が、あたしを引き寄せて包み込む。
「ありがとう茉弘。大丈夫。俺が側に居るから何も怖くない。」
あたしの頭をポンポンと優しく撫でながら「大丈夫。大丈夫。」とあやす恭。
出た。
恭の魔法の言葉。
「ふふっ。」
「ん?何で笑ってるんですか?」
「ううん。何でもない。
大丈夫な気がしてきたよ。」



