漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】


「……行く。」


「え?」


恭が、被っていた毛布を畳んでいるあたしの顔を覗き込む。


「行こう。もう大丈夫だから。」


「茉弘?本当に無理しなくていいんだよ?」


恭は優しくあたしの肩に手を置く。


あたしは、首を横に振る。


「ちゃんと、みんなに挨拶しなきゃ。
あたし、恭の姫だもん。」


「茉弘……。」



「よっしゃ!!!茉弘ちゃん!偉いっ!!そうと決まれば、俺ら一階に降りてるね!!行こうっ!太一!直!」


春馬達は、軽快な足取りで幹部室を出て行く。


「後で、愚痴ならたっぷり聞いてやるからね♪」


そう言って。百合さんもウインクをしながら出て行く。



恭と二人きり。


恭が、あたしを引き寄せて包み込む。


「ありがとう茉弘。大丈夫。俺が側に居るから何も怖くない。」


あたしの頭をポンポンと優しく撫でながら「大丈夫。大丈夫。」とあやす恭。


出た。


恭の魔法の言葉。



「ふふっ。」


「ん?何で笑ってるんですか?」


「ううん。何でもない。
大丈夫な気がしてきたよ。」