まるで、全ての時間が止まったかのようだ。 脳みそが追い付かない。 気付いた時には、恭が葛原を殴り飛ばしていて、 そんな葛原に尋常じゃない様子で馬乗りになっていた。 全部スローモーションに見える。 「……ってめぇ……」 恭の肩が怒りで震えている。 目は真っ黒に曇っている。 あたし……───── 今、葛原に……キス……されたの? それを理解したと同時に、身体中に虫酸が駆け巡った。 気持ち悪い。 吐き気がする。 「おっと。たかがこんな事で隙が出来まくりですよ」