─────ヒュッ!
恭と滝沢が同時に駆け出す。
どちらも攻撃を仕掛けているようで、真っ直ぐ相手にぶつかって行く。
恭の右の拳が滝沢を捉えるが、ほんの数ミリの所で、滝沢の頬を掠めただけ。
滝沢に、上手くかわされてしまう。
うそっ!
恭の攻撃が避けられた!?
そして、「危ないっ!!」そうあたしが叫んだ時にはもう既に遅かった。
─────ガシャーーーーーン!!!!
「恭っ!!!!!」
恭の攻撃を避けてすぐ、滝沢の左ストレートが恭の右頬にめり込む。
ガタイのいい滝沢のストレートはかなりの威力だったようで、恭を軽々とふっ飛ばしてしまった。
「恭っ!恭っ!!」
あたしが恭の所に駆け寄ると、そこにはグッタリとした恭の姿。
あたしは、そんな恭の体をギュッと抱き寄せる。
もうやだっ!!
やだっ!!
こんなの!!
何で恭がこんな目に……遭わなくちゃいけないのよ!?
ザッという足音。
あたしの背後から、滝沢が近付いてくる。



