漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



─────ヒュッ!


恭と滝沢が同時に駆け出す。


どちらも攻撃を仕掛けているようで、真っ直ぐ相手にぶつかって行く。


恭の右の拳が滝沢を捉えるが、ほんの数ミリの所で、滝沢の頬を掠めただけ。


滝沢に、上手くかわされてしまう。



うそっ!


恭の攻撃が避けられた!?




そして、「危ないっ!!」そうあたしが叫んだ時にはもう既に遅かった。




─────ガシャーーーーーン!!!!



「恭っ!!!!!」



恭の攻撃を避けてすぐ、滝沢の左ストレートが恭の右頬にめり込む。


ガタイのいい滝沢のストレートはかなりの威力だったようで、恭を軽々とふっ飛ばしてしまった。



「恭っ!恭っ!!」



あたしが恭の所に駆け寄ると、そこにはグッタリとした恭の姿。


あたしは、そんな恭の体をギュッと抱き寄せる。



もうやだっ!!


やだっ!!


こんなの!!



何で恭がこんな目に……遭わなくちゃいけないのよ!?



ザッという足音。



あたしの背後から、滝沢が近付いてくる。