漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



そう思っているのは葛原も同じようで、



「あいつらっ……何でこんな裏切り者の為に……っ」



そう言ってギリギリと歯を鳴らす。



葛原……。


これに限ってはあたしも同感だよ。


こんな裏切り者のあたしなんかを助けに来るなんて、どうかしてるよね?




「…さて、と。雑魚はあいつらに任せとくとして」



あたし達の後ろに迫っていた鷹牙の連中は突然現れた3人に掛かりきりになっている。


今なら相手は葛原と滝沢だけ。




恭は、スッとあたしの前に立つと、


着ていたダウンを脱ぎ捨て、眼鏡を外す。


そして、目を瞑ったまま深く息を吐き出すと、またゆっくりと目を開けた。



その開かれた目は、もういつもの恭じゃない。


一瞬、空気が揺れた気がした。




「これで、気兼ねなくお前らの相手出来るわ。


おら、かかってこいよ。」



ビュンっと風が吹いたかと思ったら、それは恭が動いたからで、


気付いた時には、葛原と滝沢の二人を相手に、戦いが始まっていた。