「……恭?」
あたしは不思議に思い、その場で恭を見上げた。
「少しは俺を信じてよ」
「え?」
「こんなとこでやられるほど、俺は柔じゃないよ。」
そう言った恭の顔は自信に満ち溢れていて、今のこの状況を恐れている様子は微塵も感じられなかった。
それどころか、笑みさえ浮かべて優しくあたしに微笑みかけるもんだから、
この人に怖いものなんてあるのだろうか。
そんなことさえ、思ってしまう。
「余裕かましてんじゃねぇぞ!!!!
栗山ァァァァ!!!!!!!」
完全にキレた様子で葛原が襲ってくる。
もう……駄目だっ!!!!
そう思って、恭にしがみついた。
───その時
「ウワァァ!!!!」
「ギャアァ!だっ…誰だ!?」
扉の方が異常に騒がしい。
悲鳴やら、何かがぶつかり合う音やらが鳴り響いている。



