漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】


こんなの、逃げ道がない。



「っもう……いいから!あたしの事はいいから、恭は逃げて!」


そう恭に懇願しても、恭はあたしを見もせず、あたしの肩を抱く腕に力が込められただけ。



~~っもうっ!


何で聞かないのよバカ!




一体どうすればいいの?



前には、鷹牙の幹部が二人。


この二人の強さと非道さは、この世界では有名な話で……あたしですら聞いた事がある。


いくら恭だって、あたしを守りながらこの二人を相手して、


その上、後ろからやって来るあの大人数までも相手にするなんて……


絶対に無理だ。


せめて、あたしが居なければ……


恭一人ならどうにかなったのかもしれないのに……



──────ポンポン


恭があたしの背中を軽く叩く。