ヒュッヒュッという自分の浅い呼吸が聞こえてくる。
怖い……
怖い…………
その時、
突然視界が真っ暗になって、大好きな香りがあたしの鼻を掠める。
「大丈夫。俺がいる」
恭の声……
恭が手であたしの目を塞いでいるんだ。
心地良い恭の声が聞こえて、くすぐったい息が耳を掠めた。
……恭。
あなたの"大丈夫"は、やっぱり魔法なんだね。
恭の胸に、顔を埋める。
恐怖で凍りついた体が、解れていく。
「何が大丈夫なんだ?煌龍の総長さんよぉ?
言っとくけど、相手は俺らだけだと思うなよ?ここをどこだと思ってんの?」
ザッザッという足音と共に、恭が入って来た扉から沢山の武器を持った集団が入ってくる。
ざっと20人は居るだろう。
「まず、茉弘を渡せ。
お前の目の前で、めちゃくちゃにしてやるよ。お前を殺るのは、それからだ」
徐々に間合いを詰めてくる、葛原と滝沢。
それに、後ろからは武器を持った鷹牙の奴らが迫ってる。



