嘘っ!
何でっ!?
こんなの……嫌だよっ!
「茉弘っ!落ち着いて!」
恭の手を振り切ろうとするあたしを、恭は必死になって押さえつける。
「離してよっ!離してっ!!!」
潤を助けなきゃ!
このままじゃ……潤がっ……!!
「滝沢っ!!!!」
葛原がそう呼ぶと、スキンヘッドでガタイの良い男が姿を現す。
確かこの男も幹部だ。
「こいつらを……殺るぞ。」
背筋が凍るって、きっとこういうことを言うんだろう。
血走った葛原の目と、滝沢の細くてナイフのように鋭い目が、あたし達を貫く。
その瞬間、あたしの体には嫌な汗が滲み出てきて、
まるで金縛りにでもあったかのように、震えて体が動かない。
息苦しささえ感じる。
目で人を殺すってよく言ったものだ。
葛原と滝沢の目に、あたしの心臓は貫かれたんだ。



