漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】



それでもあんたは、茉弘を守るって言えるのか?



メリット、デメリットで言えば、デメリットでしかない。



茉弘を側に置いておく事の意味が、あんたにはもうないだろ?



利用する価値すらないんだよ。



リスクが大きすぎる。



直ぐに手放すのが、利口な選択なんだ。





それなのに……




何であんたは、そんな穏やかに笑ってるんだ?



「茉弘らしいな」



「は?」



「誰かを犠牲にして、自分が幸せになることは望まない。
そのくせ、自分は犠牲になってでも人の幸せを願う……本当、どうしようもない子だ」



栗山は、楽しそうにクスッと笑う。



「初めから危なっかしくて見ていられなかった。俺が突き放せば、どうせ他の方法で無茶をするだろ?危険だと分かっていても、俺の目の届く所に居て欲しかった」



────え?



「あ……んた……もしかして……?」



もしかして……最初から全部、知っていたのか?



茉弘が鷹牙のスパイだと?