*潤side*
───やっと来たか。
眩いばかりの光を背負って立っているその男の姿を見ながら、俺は安堵の溜め息を漏らす。
よく見るとそいつの通ってきた道には、恐らく倉庫の外の見張りだったであろう連中が、何人も地面に這いつくばって動かなくなっていた。
ゆっくりと俺達に近付いて来るそいつは、顔にも服にも血飛沫の飛び散った跡がある。
まさか、こいつ一人でこの人数を?
噂通り、只者じゃねぇな……。
「恭……」
今にも消え入りそうな声でそう言葉を漏らした茉弘の肩は、小刻みに震えていた。
後ろからだから定かではないけれど、きっと泣いているんだろう。
そいつは、そんな茉弘の前で足を止めると、地面に膝をつけ、困惑している茉弘を自分の胸に力強く押し込めた。
「きょ……」
「遅くなって、ごめん……」
まるで絞り出すかのようなその声色からは、色々な感情が混ざっているように感じた。
「……恭っ……無事……だったの?……」
「何ともないよ」
「……っっ」



