「あたし……目が覚めたっ」
「うん。なら良かった……
って何してんの?」
涙を拭く間もなく立ち上がって、急に柔軟体操をし始めるあたしに、潤は怪訝な顔を向ける。
だけど、そんな潤を横目に最早あたしのやる気は止まらない。
「やっぱりここから出ようと思って!」
「ちょっと……急にやる気出さないで。さっきも言ったでしょ?外には見張りが沢山いるって」
「うん!でも、どうにかなるかもしれないし!もちろん潤も一緒にだよ!」
「え?」
「当たり前でしょ!潤が、例えこのままで良いと言ってもそんなの知らない!!
やっぱりあたしは、潤と一緒に生きていきたい!!また一緒に、同じ道の上を歩きたい。」
あたしは柔軟体操の手を止めて、座ったままあたしを見上げる潤の顔を真っ直ぐと見詰める。
「潤が葛原の家に引き取られたあの日、潤はあたしの為に自分が引き取られればと思ったんだよね?だから、あたしはあの家に残って、潤は葛原の家の養子になった。
ここを出て、もう一回あの日からやり直そう?誰かの為に自分が犠牲になるなんて間違ってる。そんなんじゃ、いくら説得したってあたしは引き下がらないよ。」
潤は、眉根を寄せてあたしを見る。



