潤は、抵抗するのも諦めたのか、また目を瞑ってしまった。



昔はよくこうやってピッタリとくっついて一緒に居たけど、この歳になると少し照れ臭いものだね。


お母さんのお腹にいる時からずっと一緒で、産まれてきてからもやっぱり一番近くにいた存在で、


お互い考えている事なんてお見通しだった。



なのに、いつからだろう?


こんな風にお互いが全く違った考えを持つようになって、何を考えて、何を思っているのか分からなくなって……


こうやって側に居るのが当たり前ではなくなってしまった。


潤と離ればなれになったあの日から、あたし達は別々の道を歩き出していて、


それでも一緒に居たくて、居るべきだと思っていて……。



でも、それはもしかしたら、あたしの"エゴ"ってやつなのかもしれない。


もしかしたら潤は、そうは思っていないのかも……。