「……どうした?」
……とうとう、この時が来たんだ……。
葛原の思惑通り、あたしは煌龍に潜入していた期間、沢山の情報を得た。
もちろん最初は、葛原に報告するつもりでみんなを見ていた。
どんな小さな弱点も見逃してはいけないと思っていたから。
でも……。
あたしは、ギュウっと目を瞑る
瞼の裏に、大好きだったみんなの顔が浮かんでくる。
─────春馬……。
春馬はいつも明るくて素直で、ムードメーカー的な存在だったよね。
その人の良さで、下の子達からの信頼も厚くて、幹部と下の子達とを上手く繋いでくれていた。
きっと春馬がいなくちゃ、何百っている煌龍のメンバー達がこんなに纏まりをみせる事はなかったんじゃないかな。
あたしは春馬のそんな所をいつも尊敬してたよ。
──────直。
直は、本当に女の子が好き。
女の子にはめっぽう甘くて、あたしの事も散々甘やかしてくれたよね。
本当呆れちゃう事ばっかだったけど、きっと女の子達がコロッと直に騙されちゃうのは、直が女の子の気持ちを良く理解しているから。
実は、直が一番人の事を良く見ていること、あたしは知ってるよ。



