漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】




「茉弘っ!!!」


「…………」


「茉弘っ!!!待て!!!」


恭があたしの腕を掴む。


いつもあたしに優しさを与えてくれた、大好きな恭の手。


大きくて、強くて、優しい……恭の手。



「恭……」


あたしはゆっくりと恭を振り返る。


そして、込み上げてくる気持ちや絶望感を胸の奥に全て押し込んで、

ありったけの思いを込めて言う。



「バイバイ……恭」




「ま……」

『やっぱ、待ちきれねぇわ』




─────ガシャーーーーン!!!!




ガラスが割れる音。


変な煙が充満する。


うるさいバイクのエンジン音。


恭が叫ぶようにあたしを呼ぶ声。


みんなの悲鳴。




頭に強い衝撃が走って、あたしは真っ暗な闇に落ちていった。