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「恭!茉弘ちゃん!!おっそいよ~!!」
さっきよりも酷い人混みの向こうから、春馬があたし達に向かって大きく手を振っている。
あたしは揉みくちゃになりながら、恭に手を引かれやっとの思いで春馬の元に辿り着いた。
「……はぁ。それにしてもここ凄い人だね。何かあるの?」
「何かあるのって……恭、茉弘ちゃん何も知らないの?」
「?」
知るも知らないも……何も聞いてませんけど。
周りを見渡すと、みんな何かを心待ちにしているようで、ソワソワしている。
「百聞は一見にしかずってね。ほら、始まりますよ」
───────ブォンッ!!!
思わず耳を塞ぎたくなるような爆音と共に、沢山の派手なバイクが現れる。
そのバイクは激しい音楽に合わせてアクロバットしながら行ったり来たり。
あたし達のいる場所は、沢山のスポットライトで目を細めなきゃいられないほど明るい。



