漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】


えっと……


何だこの光景は……。


トップを争う2つの族のNo.1とNo.2の会話が、トイレって……。


何かこの二人、微妙に波長が似てる。


「ありがとうございました。じゃあ、俺はこれで」


そう言って潤は、恭の横を通り過ぎる。


その瞬間、恭の顔色が一瞬変わった気がしたけど……気のせいかな?


潤の姿は、また人混みの中に消えていった。



少しの間、流れる沈黙。


恭はまだあたしを胸に抱き寄せたまま離さない。



どうしたものか……。


「……恭?あの、そろそろ離し……」


そう言おうとした瞬間、恭があたしを抱き締める腕に力を込める。


「恭っ……!苦しいっ!」


「……俺の心臓の音、聞こえる?」