何それ……
「だから俺の事なんか忘れて、茉弘は茉弘で幸せになってよ」
そんな、もうあたし達の道が交わる事がないような言い方……しないでよ。
「潤は?」
「?」
「潤は、幸せにならないの?」
潤は、少し驚いた顔をする。
「あたし潤には悪いけど、今幸せだと思うことがある。
恭に出会って、色んな事が変わった。
恭を好きになって、色んな気持ち知った!」
あたしは、胸の辺りを強く握りしめる。
「だからこそ、間違ってないと思った」
「……え?」
「どんな手を使ってでも、潤に幸せになって欲しいと思うことは、間違ってないと思った!!
あたしだけ幸せになったって嬉しくないよ!
あたしは潤にも幸せになってもらいたいのっ!!」
─────ダンッ!
あたし達の会話を遮るように、壁を叩く大きな音。
「はぁ……はぁ……」
「…………恭……」
「やっと……見付けた……」
目の前に、肩で息をする恭の姿。
今の……聞こえてた?
────グイッ!



