ちょっと……そんな恥ずかしい噂流れなくていいからっ!
あたしは、額を押さえて項垂れる。
「将生さんの耳にも入ってる」
───ドクン
「将生さん、喜んでたよ。
とうとう茉弘が本格的に栗山の懐に潜り込んだって。作戦は着々と進んでるって……」
「っ……!!」
葛原は、あたしが恭の女にでもなれば上出来だと言った。
なぜなら一つは、
誰だって心を許した相手には何でも話してしまうから。
葛原は、あたしがあわよくば恭から、煌龍の重要な情報を手に入れてくればと期待している。
もう一つは、
あたしが恭を裏切る時に恭にダメージを与える為だ。
好きだったあたしに裏切られ、敵対している大嫌いな奴の女になったら……て葛原は言ってた。
あたしはあいつの女でも何でもない。
だけど、あいつはいざとなれば恭の前であたしをめちゃくちゃにするだろう。
恭にダメージを与える為なら、目の前であたしを犯してもおかしくないくらい。
……笑えないっての。
死んでもそんなの嫌だ。



