漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】




***


「芝山さんお久しぶりです」


「おーっ。恭か!元気に────……」



これで何人目だろう?


恭は、少し歩いては立ち止まり、次々にガラの悪いお兄様方に声を掛けられる。



ど、どんだけ顔が広いんだ……



後ろについていくあたしは、何だか場違いな気持ちになって居心地が悪い。


だけど、恭はそんなあたしを気遣ってか、ずっと手を握っていてくれた。


──ここに居ていいんだよ。


って言うように。



「挨拶回りって、大変そうだね」



「付き合わせてすみません。普段顔を合わせないような人とも、この日だけは会えるので……つい」


「あたしは大丈夫だよ。後ろついていってるだけだしね」


むしろ、あたしなんか連れて挨拶させて申し訳ない……。