「光輝……痛い。
茉弘。光輝はこの世界じゃ一番腕利きの情報屋です。この人柄と小回りの利く体格でどっからでも情報を探ってきてくれる。
絶対敵に回したくないような奴ですね。」
恭が苦笑いであたしに説明をすると、隣で光輝さんが「恭、誉めすぎやーっ!!」って笑いながらまた恭をバシバシ叩いている。
「聖ちゃんから聞いとるで!茉弘ちゃん。何かあったら何でも言ってきぃ!」
そう言ってあたしの頭をクシャッと撫でて笑う光輝さん。
「光輝の出張代は高くつくからね。」
と言ってニヤリとする聖也さん。
みんな本当にいい人達だ。
まるで、初めて煌龍のみんなにあった時のように、胸の奥がポカポカする。
こんなあたしでも、仲間のように迎えてくれる聖也さんと光輝さん。
……嬉しい。
……もしかしたら、恭や煌龍のみんなもきちんと訳を話せば、聖也さんや光輝さんのように分かってくれるんじゃないだろうか。
一瞬そんな事が頭を過って、思い切り頭を振る。
そんなわけないじゃない。
聖也さん達と恭達とでは訳が違う。



