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「お!恭来たかーっ!久しぶりやなっ!」
そう言って恭の肩を小突いたのは、銀色の短髪に沢山ピアスをつけた男の人。
背は小さくて、あたしとあまり変わらない。
「久しぶりだな。光輝。いつも仕事早くて助かってるよ。」
恭が穏やかな顔をしてるって事は、親しい仲なのかな。
光輝と呼ばれる男の人はにしし!と独特な笑い方をして、
「あのくらいの仕事ちょろいわ♪」
と自慢気に言う。
そして、あたしに気が付いたかと思うと、興味津々の顔で近付いてくる。
「おぉっ♪これが、噂の姫さんか!」
近くで見るその顔は人懐っこそうで、人から嫌われる事なんてなさそうな人。
「俺、信楽 光輝(しがら こうき)!!聖蘭の副総長やっとんねん!ヨロシクなっ!」
聖蘭の副総長!?
イメージが違い過ぎる!
てっきり聖也さんみたいな感じの人かと……
「秋月 茉弘です。よろしく。」
「茉弘ちゃんなっ!」
光輝さんはあたしにニッコリ笑うと、恭の肩をバシバシ叩きながら、
「恭も隅におけんなー!めっちゃべっぴんさんやないかっ!」
と言ってガハハと笑う。
陽気な人だ。



