漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】


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「お!恭来たかーっ!久しぶりやなっ!」



そう言って恭の肩を小突いたのは、銀色の短髪に沢山ピアスをつけた男の人。


背は小さくて、あたしとあまり変わらない。



「久しぶりだな。光輝。いつも仕事早くて助かってるよ。」



恭が穏やかな顔をしてるって事は、親しい仲なのかな。


光輝と呼ばれる男の人はにしし!と独特な笑い方をして、


「あのくらいの仕事ちょろいわ♪」


と自慢気に言う。


そして、あたしに気が付いたかと思うと、興味津々の顔で近付いてくる。



「おぉっ♪これが、噂の姫さんか!」



近くで見るその顔は人懐っこそうで、人から嫌われる事なんてなさそうな人。


「俺、信楽 光輝(しがら こうき)!!聖蘭の副総長やっとんねん!ヨロシクなっ!」


聖蘭の副総長!?


イメージが違い過ぎる!


てっきり聖也さんみたいな感じの人かと……



「秋月 茉弘です。よろしく。」



「茉弘ちゃんなっ!」


光輝さんはあたしにニッコリ笑うと、恭の肩をバシバシ叩きながら、


「恭も隅におけんなー!めっちゃべっぴんさんやないかっ!」


と言ってガハハと笑う。



陽気な人だ。