蛍と光

デリカシーの欠片もない。


蛍の事、本当に好きなのかよって言いたくなる。



蛍はな、自分のせいで誰かが嫌な思いをしているって知るとすごく傷付くんだよ。



もちろん今は蛍自身、その事に気が付いているんだろうけど、それでも頑張って接客してるんだ。



それなのに、あえてそんな事言いやがって、泣きそうな顔させんな。



「ん?なんだ、水城。お前も不機嫌だな」



お前のせいだ、バカっ!



くそぉ。



女子とは極力関わりたくないのに、こうなったら仕方ない。



いつものメモを取り出し、立ち上がり、端にいる女子たちの元へと向かう。



『指名させてもらってもいいですか?』



「え?いや、指名制度は…」



『蛍しかダメなんですか?』



「いや…でも…あの…指名って、本当に私たちでいいの?」



そんな風に男の前で謙虚になるくらいなら蛍を妬んだりしなきゃいいのに。



女子の心理ってほんと意味不明。


でも蛍のためだ。