A「今日は、ありがとうな。折り入って話しが有るんだよ。」


B「なんだよ。それにしてもファミレスのこんな隅に来なくても良いだろう。それになんで小声なんだよ。

客なんて田山のじいさんと、ニートの原君しか居ないじゃないか?」


A「田山のじいさん息子の嫁のパンツを匂ってたらしいなあ。確かにあの嫁なら気持ち分かるよ。」


B「そりゃ言えてるな。田山のじいさん婆さん早くに亡くしてあの嫁と二人だからな。
息子は、出張が多くて留守がちなんだろう。

嫁は流石都会から嫁いでるし、ホステスだったらしいから三十代で色気凄いよな。

匂ったくらい良いじゃないかと俺は思うね。

俺なら我慢出来ないよ。嫁もそれを騒がなければ良いのにな。

俺、さっき軽く田山のじいさんに気持ち分かるよと励ましたよ。」


A「お前さあ、今日は極秘で来てるんだからあちこち声をかけるなよ。

それならニートの原君にも眠れない時は強烈な睡眠薬使えよとか言えよ。」


B「極秘たって店員も皆俺達の事を知ってるぜ。
ニートの原君は、苦手なんだよ。もう五十前だろう。確か俺達より二つくらい上じゃないか四十九だろ?

ずっと働いてないで何してるのとか思うもんなあ。

昔は漁に誘ったんだぜ。そしたら芸術活動がありますからと断られたよ。」


A「ゲージツかあ。何してんの部屋でギター弾いてるのか?あー今は漫画家になるとか言ってたな。しかし、ありゃ両親大変だろうな。

太り過ぎだな。まあ俺は関係ないねと柴田恭兵風に言うけどね。」


B「そんな昭和なギャグを言っても誰も笑わねえよ。」


A「お前今、少し笑っただろう。笑えてしまった自分自身が、悔しい感じだろう。そうだろう?」


B「笑ってねえよ!お前さあ岡田有紀子が死んだ時にファンの同級生に死ぬんだったら一回くらいやらせて欲しかったよなとか言って激怒されたよな。

そういう不謹慎な所やデリカシーの無さがイラつくんだよな。」