禁断のプロポーズ

「いや、まあ、特に食べられないものもないですよ。

 どうぞ」
と言って、未咲はキッチンに行ってしまう。

「じゃあ、ちょっとだけ、お邪魔しようか」
と克己は言うが、俺は帰りたい、と思っていた。

 キッチンで、花の水切りをしている未咲の背を見ながら、今すぐ手を引いて帰りたい、と思っていた。

 このまま、此処に置いておいたら、ろくでもないことが起こりそうな予感がするから――。