禁断のプロポーズ

 今まで誰からも。

 夏目からも、桜からも聞かなかったような、姉に対する優しい言葉を口にしてくれた灰原に感謝した。

「また、呑みに行きましょうね」

「そうよ。
 克己さん、また連れてきてよね」
と照れたように灰原は言う。

「了解ですっ」
と克己の意見を無視し、未咲は最敬礼で答えた。